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おススメの転職ルート

 本作は合計で18種類の職業が存在し、ステータスの補正や覚える呪文、特技などは多岐に渡る。

 必然的にキャラクターと相性が良い組み合わせがあったり、ストーリー攻略において有用な特技を覚える職業があったするため、発売から現在に至るまで「おすすめの転職ルート」なるものが議論されてきた。

 本ページでは長年に渡って議論されてきた「おすすめの転職ルート」なるものをゲーム設計などを踏まえて丁寧に解説していくことにする。



 

多くの攻略サイトに記載されている俗説について

 一般的に転職やジョブチェンジシステムがあるゲームの場合、多くの攻略サイトで同じ職業だらけにならないように分散させましょうと記載されていることが多い。

 「特定のスキルが無ければ突破できないマップ」はかつて海外のゲームなどで散見されたことがあり、そのような局面で詰まないようにこのような俗説が生まれたものと考えられる。

 しかし幅広い年代層が遊ぶことをあらかじめ想定されているドラクエシリーズでは上記のような「転職ルートによる詰み要素」は入念に排除されている。

 例えば本作の場合、自力習得の呪文を駆使するだけで、アクバーまでであればゲントの杖と賢者の石だけで回復が間に合うように設計されている。

 ラスボスに至っては耐性無視の攻撃を狂ったように繰り出してくる(フバーハの有無などで難易度に大きな影響が出ないようになっている)と言う設計がされており、バイキルト解除目的の凍てつく波動を除けば、転職ルートの不確定要素は割と露骨に排除されていると言えるだろう。

 結論を言うと、本作は職業に偏りがあったとしても問題なく攻略できるように設計されているわけである。したがって上記のような俗説に過剰に惑わされる必要は無く、むしろ攻略の快適さを考えれば中盤までは意図的に偏らせた方が有利に働くケースも多い。

 俗説のとおりキャラクターのイメージどおりの職業に就かせたり、無理矢理分散させてしまったりすると逆に苦労する面もある。この「各キャラバランス良く」と言うフレーズは実に聞こえが良く、手慣れたプレイヤーでも妄信的に職業を分散させてしまう事も多いが、下記のとおりデメリットも少なくないので先入観を捨てて柔軟に転職ルートを決めていったほうが賢明だろう。

 

転職ルートパターン①

 さて前置きが長くなったが、本題に入ることにする。俗説にあるようにキャラごとに「別の職業」を目指したい場合は以下のような感じになる。

・主人公  → スーパースター
・ハッサン → パラディン
・ミレーユ → 賢者
・チャモロ → 魔法戦士
・バーバラ → レンジャー
・アモス  → バトルマスター(誰かと重複)
・テリー  → バトルマスター
・ドランゴ → ドラゴン

 割と綿密に転職の順番などを工夫しないと中盤の戦闘力が激減することが見て取れるだろう。例えば主人公(遊び人)、ミレーユ(魔法使い)、チャモロ(魔法使い)が同時に存在してしまうと、状況次第ではこの3人の中からスタメンを選ぶしかないという状況も十分に起こりうる。

 遊び人と魔法使いに就くキャラを同時に3名発生しないようにするか、そもそも主人公をバトルマスターにしてしまうかして、転職の影響を意識して抑えないと無駄に苦労する羽目になるので注意したい。

 特にDS版以降はホルストック攻略後のピエールまで仲間が増えないのが厄介である。下記②のようにゴリ押し戦法も取りにくい構成であるため、転職ローテーションの他に習得した特技を適切に活用していく必要があるなど、実は初心者向きの転職ルートではないと言えるだろう。

 

転職ルートパターン②

 上記のとおり職業に偏りが出来ても問題ないことを前提に考えると、身も蓋もない表現になるが全員がバトルマスターかパラディンを目指すのも有力な選択肢となる。

 どくばり+しっぷう突きの条件さえ揃えてしまえばクリアレベル帯までは簡単にレベルを上げることが出来るため、どくばりを装備できる後衛キャラがバトルマスターを目指すのは、実質的にデメリットは皆無であると言える。

 具体的な転職例を出すと以下のようになると思われる。

・主人公  → バトルマスター
・ハッサン → パラディン
・ミレーユ → バトルマスター
・チャモロ → バトルマスター
・バーバラ → バトルマスター
・アモス  → パラディン
・テリー  → バトルマスター
・ドランゴ → ドラゴン(流石にそのままで良い)

 行動の選択肢がないため工夫する余地が少なくなってしまうものの、反対に言えば迷う余地がないとも言える。ゲーム初心者の人であれば、変に迷う余地がないほうが楽に攻略が進められるだろう。

 全員バトルマスターorパラディンの表記にするために上記のような例を記載したが、ミレーユだけは例外で、賢者にしてザオリク要員として育てた方が現実的でより簡単に攻略が進められると思われる。

 また、バーバラを戦闘要員としてカウントしない人はレンジャーにしてしまうなど、ある程度調整を行ってもよいだろう。

 

転職ルートパターン③

 恐らくゲーム攻略を行う上で最も効果的なルート。その方法は至ってシンプルで、転職パターン②で途中まで進め、マーメイドのハープの入手後に転職パターン①に切り替える方法である。

 何故このタイミングかと言うと、マーメイドのハープ入手以降は仲間キャラ増えて職業ローテーションが行いやすくなり、熟練度の上限レベルも事実上撤廃され、どくばりも4本集まってメタル狩りを決行できるようになるという絶妙なタイミングだからである。

 それぞれのパターンの長所がお互いの短所を上手に補っているため、パターン②の中盤までの安定感と、後半以降のパターン①の行動選択肢の広がりのどちらの恩恵も受けることが出来るだろう。

 

機種ごとの違い

 リメイク以降は雑魚敵の最大HPが20%低下し、加えて経験値とゴールドが20%も増加しているのだが、これもおすすめの転職ルートに与えた影響は大きい。

 調整が施された現代の基準で考えると、SFC版は低レベルかつ貧弱な装備で最大HPが高い相手と戦闘をしていたわけで、リメイク版に比べると遥かにゴリ押しが難しかった。故にメダパニダンスで行動を止めつつ炎のツメやせいけんづき等で各個撃破していくのはとても有効な攻略法だったと言える。

 リメイク以降で上記の変更があった結果、レベルや装備品の質で上から押しつぶすことが容易になったため、転職ルートもゲーム設計の仕様変更に合わせた方がより合理的になったと言える。

 ゲーム慣れした人ほど無意識に職業を分散させてしまいがちだが、上記のようなゲーム設計の事情があるので、熟練プレイヤーでもおすすめの転職ルート②を参考に、キャラクターの職業を偏らせてみることを推奨する。

 職業を偏らせることのデメリットの小ささや、全員が同じ行動を取れるメリットの大きさはやってみなければ気が付けない部分なので、是非一度体験してみると良いだろう。

 

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