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魔法戦士
多くのゲームで器用貧乏の代名詞として扱われている職業なのだが、本作に限って言えば少なくとも器用ではない職業。
むしろ不器用と言う表現が似合う職業で、存在価値で言えば「メラゾーマを習得できる」という一点に集約されると言っても良い。
チャモロと相性が良いとされるが、道中の基本職の役割が真逆なのがつらく、パーティ編成の歪みにもなりうる事を加味すれば、基本的にクリア後のやりこみで山彦の帽子とセットで使うことを前提に運用するべきだと言えるだろう。
職業のステータス補正
HP | MP | 力 | 素早 | 守り | 賢さ | 美形 |
マスター特典 | 転職ルート | 転職条件 | ||||
素早さが低い戦士系の欠点と耐久力が低い魔法使いの欠点の両方を併せ持つという、パッとしないステータスが気になる。力の上昇は誤差の範囲であり、MPの上昇もダメージレースでは無意味なため、戦闘向きではないステータスである。
基本職の役割が真逆なのがかなりきつく、魔法使い→戦士の順でやればMPが足りず、戦士→魔法使いの順でやれば習得する攻撃呪文が今更感があるタイミングになりどうにも活躍させにくい。
全体攻撃がイオラ止まりになってしまうのも厳しい点である。ホイミン辺りに目指させておくと無理のないタイミングで戦力要員になれるので、早期に転職させたい人は覚えておくと良いだろう。
必要戦闘回数と習得特技
熟練度 | 習得特技 | 特性 | 戦闘 | 累計 |
見た目は華やかな剣技が揃っており魅力的に見えるのだが、各種剣技は無耐性の相手でも1.3倍撃であり、戦士で習得済みのはやぶさぎり(1.5倍撃)にダメージで劣っている。
一応バイキルトをかければギリギリダメージ倍率は逆転するが、それでもはやぶさぎりのほうが耐性に依存しない分遥かに使いやすく、脚光を浴びる事は皆無である。
補助系の魔法もお世辞でも使いやすいとは言い難く、器用のフリをした不器用と言う表現が良く似合う特技が揃っている。メラゾーマが存在意義であることを考えれば、山彦の帽子を装備できないキャラに転職させる意味は皆無と言っても問題ないだろう。
特技の解説
判定 | MP | 範囲 | 属性 |
使用効果 | 敵使用時 | ||
自力取得 | 転職習得 | ||
備考 | |||
メラ系の打撃攻撃に見えるが、実はギラ系の打撃攻撃である剣技シリーズその1。無耐性の相手であればダメージアップは魅力だが、前述のとおり、はやぶさぎりで間に合ってしまうことがほとんどである。
一応こちらはラミアスの剣などの追加攻撃が発動するため、特殊武器を使って攻撃すれば追加ダメージ込みではやぶさきりを上回るダメージを出せる。ほのおのつるぎ、ふぶきのつるぎと必要なタイミングで購入が出来るので、理解した上で使えば悪い特技ではない。
とは言ったものの、一目で敵モンスターの耐性がわかりにくいのも事実である。AI任せにすると有効に使ってくれるので、「AIが勝手に使ってくれる特技」と言う認識の人も多いだろう。
判定 | MP | 範囲 | 属性 |
使用効果 | 敵使用時 | ||
自力取得 | 転職習得 | ||
備考 | |||
ばくれつけん、はやぶさぎり等の多段攻撃技には初段にしかバイキルトが乗らない仕様なのだが、そもそも1回攻撃の各種剣技にとっては純粋にダメージが2倍になるので、そういう意味では魔法戦士と相性が良い補助呪文である。
問題があるとすれば、物語で強制的に入手できるラミアスの剣の使用効果がバイキルトであるという点だろう。ノーコストで代用できるアイテムがあっては流石に分が悪い。
さらに言えば、賢者の熟練度3でも習得出来てしまうため、魔法戦士の専売特許と言うわけでも無くなってしまっている。これらの要因が合わさっていなければ、魔法戦士の評価も今現在よりはずっと高かったと思われる。
判定 | MP | 範囲 | 属性 |
使用効果 | 敵使用時 | ||
自力取得 | 転職習得 | ||
備考 | |||
かえんぎりが「メラ系に見えるギラ系剣技」であったのに対し、こちらは「デイン系に見えるイオ系剣技」である。はっきり言って非常にややこしい。
基本的な仕様はかえんぎりと一緒で、バイキルトの有無や所持している武器の追加ダメージの有無で優劣が入れ替わる点も共通している。
すべての剣技に言えることだが、ダメージ効率のみを考えれば全て「もろばぎり」の下位互換である。また、岩石属性が通じる相手であれば最初からせいけんづきを打ってしまえば良いこともあり、実質的にはファッションで習得するだけの特技と化してしまっている。
判定 | MP | 範囲 | 属性 |
使用効果 | 敵使用時 | ||
自力取得 | 転職習得 | ||
備考 | |||
魔法使い熟練度8でマホカンタを習得するというタイミングを考えれば、開発当初はマホターンはマホカンタの上位種と言う扱いであったと思われる。スフィーダの盾の使用効果(自分自身のみだが)もこれになっており、高度な呪文としてのフレーバーが与えられている。
しかしゲントの杖、けんじゃの石、ハッスルダンスなど反射されない回復手段が多く、そもそも回復呪文が使える仲間にマホカンタをかければ済む本作では、1回反射して立ち消えてしまうというのはむしろ使い勝手が悪い。
一部のボスが使ってくるのだが、ニフラムなどで解除してやると律儀にかけなおしてくるため、攻撃の手を休ませることが出来る。ミラルゴが有名だが、それ以外にもしれんどの3やデュランなどの強敵にも有効なテクニックで、知っているか否かで難易度が変わりうるため覚えておいて損はないだろう。
判定 | MP | 範囲 | 属性 |
使用効果 | 敵使用時 | ||
自力取得 | 転職習得 | ||
備考 | |||
名前と属性がややこしい剣技シリーズのヒャド系版。これは名前のとおりヒャド系に分類されているため、名前のとおりに使うことが出来る。
しかし敵モンスターの耐性やバイキルト、追加攻撃がある武器の有無、岩石耐性などを考えながら綿密に選択する必要があり、プレイヤー側が能動的に使う必要性は皆無である。
ちなみに剣技の中でしんくうぎり(バギ属性)だけは魔法戦士ではなくバトルマスターの習得である。かまいたちを習得できる武闘家の系譜なのだと思われるが、バギ系が僧侶の呪文であることを考えればパラディンで習得出来た方が自然だったような気がする。
判定 | MP | 範囲 | 属性 |
使用効果 | 敵使用時 | ||
自力取得 | 転職習得 | ||
備考 | |||
マホカンタを貫通して効果がある点で一応ニフラムと差別化が図られてはいるが、実質的にはニフラムの下位互換の呪文と言って良いだろう。
なお、上記の点は味方サイドが使った場合の話であって、敵サイドから使われた場合の話は別である。これは被弾してしまうとつきとばしと異なり、ルイーダ送りにされてしまう恐怖の呪文である。
幸いサイレスとエビルホーク(要するにジャミラスの色違い)しか使用者がおらず、マホトーンがサイレスは100%、エビルホークは80%で効くので、先手を取って封じてしまうと良いだろう。
判定 | MP | 範囲 | 属性 |
使用効果 | 敵使用時 | ||
自力取得 | 転職習得 | ||
備考 | |||
つなみ、じひびきなど、自然を操る特技の一つで、これはしゃくねつなどと同じ炎系の属性である。故に有効な相手が多く、発動さえすればダメージ効率はなかなかによろしい。
しかし1/3で失敗し、海上と海底では100%失敗するという弱点があり戦略に組み込みにくい。素直にイオラなりベギラゴンを使ったほうが戦略を立てやすいだろう。
仮にこれが確実に発動する仕様であれば、魔法戦士の攻撃性能はかなり評価されていたと思われる。ライバル的ポジションが「がんせきおとし」や「しんくうは」であることを考えると残念な仕様だと言わざる得ない。
ちなみにマグマの杖も同様の条件で発動するが、ダメージは35~65程度と平均ダメージが25程度低く、全体攻撃を持たない仲間が気休めに使わせる程度には利用できるだろう。
判定 | MP | 範囲 | 属性 |
使用効果 | 敵使用時 | ||
自力取得 | 転職習得 | ||
備考 | |||
魔法戦士の他の特技が基本職の特技で代用が効いてしまったり、道具類で代用が効いてしまったりと独自性に欠ける内容になっていたが、メラゾーマだけは別で、正に魔法戦士の最終兵器である。
山彦の帽子が有効な攻撃呪文の中ではギガデインに次いでダメージが高く、ギガデインが実質主人公専用の勇者のみでの取得であることを考えれば、ミレーユやチャモロにとって最強の攻撃手段になりうる。
細かく分析していくと、山彦イオナズンでもかなりのダメージを出せるのが悲しいところではあるのだが…。しかし時期的にはもう強敵はダークドレアムしか残っておらず、20ターン撃破を狙う上で頼りになる攻撃手段であるのは間違いないので、上手に活用していこう。
序盤での活用方法(クリアベールまで)
他の上級職と同じく、そもそもこの時点で魔法戦士になるには特殊な熟練度稼ぎが必要になるタイミングである。早期に目指す必要性が無いのも悲しいが。
基本職である戦士と魔法使いの特徴が真逆で、仲間キャラクターが少ない時期でもあるので早期に目指すとパーティ編成に歪みが出てしまう恐れがり、別に無理に目指さなくても良いだろう。
クリアベール終了後に仲間になるホイミン辺りで目指しておけば、ゴスペルリングの入手にも十分に間に合うタイミングで育成が出来るだろう。
中盤での活用方法(伝説の武具が揃うまで)
雑魚戦で活躍できる特技が少ないのがかなり気になる。一応はぐれメタルを狩るのにまじんぎりが輝くのだが、別にバトルマスターでも同様のことが出来てしまう。
ミラルゴやグラコスにバイキルトを持っていきたければそこそこ役に立つ。賢者よりも早いタイミングでバイキルトを習得出来て、かつラミアスの剣が未入手であるこの時期が一番バイキルトが輝く時期である。
しかし活躍できる時期が短すぎると言える。マグマが確実に成功する仕様であれば大分話は違っていただろう。
終盤での活用方法(ヘルクラウド戦以降)
ラミアスの剣が入手出来てしまいバイキルト役としての意義が薄れ、ドランゴによる各種ブレスやらいめいのけんの使用効果など強力な全体攻撃が乱れ飛ぶ時期である。
メタル狩りはともかく、熟練度稼ぎに便利な特技イオラ程度しかないのがかなり響く。故に山彦の帽子を入手するまでは冬の時代になってしまう。
反面、ダークドレアムに挑む際のダメージソースとして最終盤に輝きを取り戻す。メラゾーマは熟練度8での習得になるので、魔法戦士の状態で戦闘に突入するのは稀だと思われるが、特技だけでも活躍はしているわけで、レンジャーなどと比べれば随分マシだと言えるだろう。